2024年7月7日
埼玉でおしゃれな平屋の家を建てる! 平屋のすべてを詳しく解説
平屋と聞くとどのようなイメージが湧いてきますか?
「昔の建物」「シニア世代の建物」というのはもう古いイメージです。平屋には多くのメリットがあり、多くの人にとって魅力的な建物となっています。近年では、平屋の人気が高まっており、おしゃれで若い世代にも人気な平屋が増えています。
そこで今回は、平屋の魅力を詳しく解説していきます。おしゃれな平屋の建て方や、施工事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
近年人気の平屋住宅
近年、平屋住宅が人気になっていることをご存じでしょうか?
下のグラフは居住専用住宅の建築棟数の推移です。棒グラフが1階建て建築の棟数、つまり平屋住宅の棟数、折れ線グラフは居住専用住宅の全建築の棟数となっています。
出典:国土交通省「建築着工統計調査」を加工して作成
このグラフからもわかる通り、全建築棟数がここ10年でほとんど変わっていないのに対して、平屋住宅の棟数は、10年間で3万棟から5.5万棟と、およそ2倍に増えています。
2019年以降は、全建築棟数の1割以上が平屋住宅となっており、今後も人気が加速することが予想されています。
平屋とは?
平屋とは、1階建ての建物のことです。
ひと昔まえに日本で戸建て住宅を建てる場合、土地が狭いということもあって、2階建てや3階建てが主流で、平屋の需要はそれほど高くありませんでした。そして平屋は、階段がなく高齢になっても過ごしやすいことから、シニア層に人気の住宅となっていました。
しかし近年では、将来を見すえた住宅を希望する人が増えたことや、平屋のメリットに気づいた人が増えたことで、若い世代にも平屋が人気となっています。
平屋のメリット
平屋にはたくさんのメリットがありますが、ここでは、その中でも代表的なものを8つ紹介します。
階段がないので安全で暮らしやすい
身体障害者や高齢者にとって、階段の上り下りは大きな負担になります。長い期間住むことになる住居なので、将来の老後生活を見越して、階段のない暮らしを選択する人が増えています。
また、小さなお子さんにとっても階段は転落する可能性があり、危険な場所です。家庭内の事故死の約20%が階段からの転落死と言われているので、階段の危険性がわかると思います。
このように、階段がないことで、家族全員が安全で暮らしやすい空間を作ることができます。
家族が身近になる
ワンフロアに家族全員が生活しているので、どこにいても家族の気配を感じながら生活することができます。
いままで階段がない生活を希望する人は、マンションを選ぶ人がほとんどでした。しかし、マンションでは、隣家からの騒音が気になったり、小さなお子さんやペットが出す騒音に気を使う必要があります。
その点、戸建ての平屋住宅では、隣家からの騒音が軽減されます。また、お子さんのお足音や泣き声を気にすることがなくなるので、のびのびとした子育てが可能になります。
隣家に気を使うことなく家族団らんの時間を過ごせるのが平屋の魅力です。
自然を楽しめる
平屋はその部屋からもお庭が近く、自然を身近に感じられます。また、家の形を「ロの字」や「コの字」にすることで、中庭を作ることも可能です。
中庭を作ることで、どの部屋からも自然を感じられ、明るく開放的な空間が演出できるので、中庭を囲んで家族団らんをするのも良いでしょう。
家事がしやすい
平屋は2階がないので、家事を1階だけで済ませることができます。洗濯物を干すときに重い洗濯物を2階のベランダまで持って上がる必要がありません。また、階段を掃除するために掃除機を一段一段持ち上げる必要もなくなります。
さらに、平屋は比較的間取りを自由に決められるので、家事動線の無駄をなくした間取りが作りやすいです。例えば、洗濯物を干す場所の近くに洗濯機置き場を作れば、洗濯物を干す往復時間を短縮できます。また、キッチンの近くに洗濯機置き場や洗面所を配置するれば、洗濯機を回しながら朝食を作り、お出かけの準備をすることも可能になります。
間取りの工夫次第で家事がしやすい間取りを実現できるので、平屋に魅力を感じる人も多いのではないでしょうか。
天井が高く、お洒落な間取りを実現
平屋の場合、2階部分がないため、重さを支える柱の数を少なくできます。そのため、1つ1つの空間を広くすることができ、デザインの幅が広がります。
例えば、リビング空間の柱を抑えて広々とした空間を演出したり、大きな窓を設置して自然光を取り込むこともできます。
また、天井を高くしたり勾配天井にしたりして、開放感を演出することもできます。天井が高いと、大きな照明を付けたり、大きなシーリングファンを付けても圧迫感がでないため、自分好みの部屋にデザインできます。
このように空間を自由にデザインできるようになるのも平屋のメリットです。
耐震性が高い
日本はどこに住んでいても地震がいつ襲ってくるかわかりません。
住宅が地震の被害を受けるのは、高い位置に重いものがあることで、建物が振り子のように揺れやすくなるからです。平屋住宅の場合は、重たいものが高い位置になく、地面に近いところに集中しているため、建物が安定しやすく、地震に強くなっています。
強風に強い
近年は、台風などの強風によって建物が倒壊するニュースを見るようになりました。
平屋によって、家の高さを低く抑えることで、台風などの強風からも建物を守ることができます。
メンテナンスのコストが安い
家に長く住むためにはメンテナンスが必要になります。
平屋の場合、構造がシンプルなため、メンテナンス費用が安くなり、リフォームする時の費用も安くなります。また、屋根や外壁のメンテナンスをする際に足場を組まなくてよいので、足場代も節約できます。
平屋のデメリット
メリットが多い平屋ですが、残念ながらデメリットも存在します。デメリットも踏まえて、平屋を理解しましょう。
広い土地が必要
平屋の一番のデメリットは、広い土地が必要なことではないでしょうか。
例えば30坪の床面積を実現する場合、2階建てなら15坪の土地があれば良いですが、平屋では30坪必要です。実際には、建ぺい率などの法律があるので、それ以上の土地が必要になります。
間取りに工夫が必要
広い平屋の中心部はどうしても日当りや風通しが悪くなります。そのため、中庭などで採光をする工夫が必要です。また、南側に2階建て以上の建物が建つと、日当たりが悪くなります。南側に広めの庭を確保するなどの工夫が必要です。
また、プライバシーが確保しずらいので、目隠しになるような設計をし、防犯の対策する必要があります。
水害に弱い
地震や風害に強い平屋ですが、水害には弱く、記録的な大雨ですべての部屋が水浸しになってしまう可能性があります。
周辺より低い土地はなるべく避け、高台に建てるようにすると、日当たりも確保できて一石二鳥です。
おしゃれな平屋を建てるにはどうすればいい?
平屋を建てるなら、おしゃれな平屋にチャレンジしてみましょう。ここでは、おしゃれな平屋を建てるポイントを紹介します。
中庭を作る
中庭を作ることで、採光や風通しの問題が解決し、開放感のある平屋になります。日当たりが良くなるだけでも、おしゃれ空間を演出できます。
外観にこだわる
外壁や屋根にこだわることで、より一層個性的でおしゃれな家になります。木材やレンガを使うなど、平屋ならではの個性的なお家を目指してみましょう。
平屋にすることで、足場を組まなくても良くなるので、比較的低価格で、外壁の張り替えも可能です。
エクステリアにこだわる
1階部分しかない平屋では、エクステリアも重要です。テラスやデッキで屋内と屋内の境目をなくし、家族団らんのスペースを広げてみてもよいでしょう。
高い天井と広い窓
天井を高くするだけでも、開放感があり、おしゃれな空間になります。片流れ屋根を採用すれば、外から見てもおしゃれで、中から見ても天井の高さにメリハリがあり、より一層おしゃれになります。
高い天井に、むき出しの梁が見えているのもおしゃれです。
また、大きな窓を設けることで、採光を確保しながら、おしゃれな空間を演出できます。
ダウンフロアリビング
段差がないのが魅力の平屋ですが、リビングの一部だけあえて一段低くすることで、メリハリが生まれます。
ダウンフロアリビングは、天井が高くなり開放感がますだけではなく、段差を利用して、ベンチのように腰掛けたり、床下収納に使えたりと機能面も優れています。
埼玉県の地域特性
埼玉県の地域特性を下表で紹介します。平屋を建てる場合は、こうした気候条件等を加味して間取りを考えると良いでしょう。
全国ランキング | 実数 | |
年間平均気温 | 27位 | 15℃ |
最高気温 | 12位 | 39.3℃ |
年間相対湿度 | 39位 | 66% |
日照時間 | 13位 | 2,042時間 |
年間降水量 | 35位 | 1286 mm |
年間雪日数 | 38位 | 11日 |
震度5弱以上の地震 | 16位 | 14回(1923年~2014年) |
出典:「都道府県別統計とランキングで見る県民性」
全国と比べて最高気温が高い埼玉県ですが、平均気温はほぼ平均的です。湿度も高くないため、平均的な温度調整設備があれば快適に過ごせる地域と言えます。
また、日照時間が長く、降水量や雪日数が少ないため、比較的住みやすい地域です。
ただし、大きな地震は平均より多めです。特に隣の東京都は、70回とダントツで全国一位なので、地震対策はしっかりしておいた方が良さそうです。
平屋の費用・坪単価
平屋の坪単価は少し割高
平屋の坪単価は、2階建ての坪単価より若干高くなります。それは平屋に規格商品が少なく、オーダーメイドで建てることが多いためです。
しかし、2階建てには階段が必要だったり、2階にもトイレが必要になったりと、平屋に必要ない空間が必要になります。
そのため、必要な機能だけを効率的に配置できる平屋では、コストを抑えることも可能です。
平屋の坪単価は40~80万円
平屋の坪単価は40~80万円が一般的です。そのため、20坪の1LDKで800~1,600万円、30坪の4LDKで1,200~2,400万円程度の建築費が必要です。このほかに、土地代や諸経費が必要になります。
平屋の坪単価は条件で大きく変わる
なぜこんなに幅があるのかというと、使用する材料、設備、構造、エリアなどの様々な条件で坪単価が変わってくるからです。また、一般的に坪数が大きいほど坪単価が上がる傾向があります。
さらに、依頼するハウスメーカーによっても坪単価は変わってきます。一般的に同様の平屋を建てた場合、工務店と大手ハウスメーカーでは大手ハウスメーカーのほうが坪単価は高くなるでしょう。
埼玉県のおしゃれな平屋の施工事例
建替え前のお庭を活かしたバリアフリーのおしゃれな平屋(埼玉県坂戸市)
ガルバリウムの外壁と木部のコントラストが美しい外観のおしゃれな平屋です。
木塀で道路からの視線をやんわりと遮り、開放的でありながらもプライバシーを守っています。
奥行きのある広々とした空間で、無節の床板はすっきりとした印象を与えています。
リビング上部は平屋ならではの吹き抜けにしています。
大屋根で暮らす二世帯のおしゃれな平屋(埼玉県寄居町)
戸袋の板張りに外壁のリシン掻き落としの白色でハッキリしたコントラストが美しい外観のおしゃれな平屋です。お庭はゆったりとしていて、玄関アプローチは低く落ち着いた佇まいにしています。
リビングは、吹き抜けになっており、木製サッシをすべて引き込むことで、お庭との一体感がうまれ、開放感抜群です。外の景色を見ながらくつろげるリビングは、自然と家族が集まり、笑顔があふれます。
自然に調和するおしゃれな平屋(埼玉県秩父市)
大きなお庭で家族が楽しめる、あたたかい雰囲気の平屋です。ウッドデッキからは、大きなお庭や、周辺に広がる大自然を満喫でき、日向ぼっこにも最適。
キッチンと横並びのダイニングテーブルは使いやすさ抜群。キッチンからは、リビングとダイニングが見えるので、家事をしながらでも家族を感じることができます。
木のぬくもりを感じながら、薪ストーブで心も身体も温まるセカンドリビング。高い天井と、大開口の窓で開放感を感じられ、お子さんの遊び場としても最適の場所です。大開口の窓はウッドデッキとつながっているので、お庭との一体感を感じさせます。
夫婦ふたりのちょうどいいおしゃれな平屋(埼玉県本庄市)
屋根を低くして、デザインにこだわった玄関、くつろげるデッキなど、どこからみてもバランスのとれた綺麗な外観です。
景色も風通しも良いリビングには、自然と家族が集まってきます。隣には和室を取り入れたり、外との仕切りには障子を採用することで、落ち着いたリビングになっています。障子越しに入る光は、リビング全体を柔らかい光で包みこんでくれます。
小屋裏は書斎として利用し、趣味を楽む素敵な空間になっています。
埼玉県以外のおしゃれな平屋の施工事例
収納たっぷりのおしゃれな平屋
ご夫婦お二人で暮らしを楽しむおしゃれな平屋です。
外観はブラウンのガルバリウムと白のリシン掻き落としの組み合わせ。
玄関収納、食品庫、クローゼット、小屋裏など収納をたっぷり用意し、生活空間がすっきりとまとまっています。
壁の色や家具も白でまとめ、統一感をもたせています。
床はカバ桜。節がなくきれいです。広葉樹の床材はちょっと固めです
土地の形を活かした”くの字”のおしゃれな平屋
薪ストーブの煙突と、シンボルツリーのタテのラインが綺麗な平屋です。
薪ストーブ用の薪棚は、隣家の目隠しにも役立ちます。デッキは大きめに設計し、造作ベンチを配置しました。
リビングには大開口の窓を付け、お庭が一望できます。窓にはカーテンではなく、障子を採用し、温かみのある空間に。OMソーラーのダクトも赤のガルバリウムでアクセントにし、暖炉のある空間と良くなじんでいます。
住みやすさを考えたおしゃれな平屋
横に広がりのある素敵な平屋で、屋根の高さを変えてメリハリのある外観にしました。木部の鮮やかさとリシン掻き落としの外壁の白のバランスが良く、自然と調和した美しい外観になっています。
開放的な造作のアイランドキッチンで、リビングでは家族の会話が広がる空間になっています。造り付けのカウンターは、ママコーナーやリビング学習にも使えます。
平屋ならではの勾配天井が生み出す広々空間の中にある大黒柱が、空間のアクセントになっています。
リビングに大きな窓の書斎スペースがあるおしゃれな平屋
平屋のアクセントに、とんがり屋根を取り入れました。外物干のガラス屋根は、光が入り、急な雨にも安心です。
木の勾配天井には、間接照明がやさしく照らします。奥に見える書斎コーナーには大きな窓を設置し、眺めは抜群。野球場が一望できます。
ゆとりを感じる大屋根のおしゃれな平屋
リビングの前に広い土間を配置し、陽だまりの中でのんびりと過ごせる空間を作りました。より開放感を感じるために、大開口の木製サッシを取り入れ、木製サッシを引き込むことで、お子さんが走りまわることもできます。中と外が一体となるので、お庭もリビングの一部になったかのような錯覚におちいります。
LDKは吹き抜けを設けて開放的に、和室の天井は抑えて落ち着いた空間にとメリハリを付けたおしゃれな間取りになっています。リビングにある大きな栗の大黒柱は圧倒的な存在感です。
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2013年度グッドデザイン賞受賞「コバケンLABO+パッシブデザインパターン26」
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