今から23年前の思い出話です。
偶然見つかった古いハガキをご紹介いたします。Ⅰ
その前に、皆さんは「人生フルーツ」という映画を
ご存知でしょうか。
ナレーションが樹木希林さんで、
第91回キネマ旬報・文化映画第1位に輝いた映画です。
本作は、かつて日本住宅公団のエースだった建築家の
「津端修一」さんが、自ら手がけたニュータウンに
土地を買い、家を建て、畑を耕し、雑木林を育てること
から始まります。
映画はその建築家夫婦の暮らしから、この国がある時代に
諦めてしまった本当の豊かさとは何か?
を丁寧に教えてくれる素晴らしい作品です。
そんな津端さんご夫婦のお住まいに、今から23年前、
私は、たまたま取材でお伺いすることが出来ました。
ニュータウンで住宅地。
しかし、一歩入るとのどかな風景が広がります。
そこで自分流田舎暮らしを実践されているおふたりから
「耕す庭は、食べる庭」
の物語を聞かせていただきました。
実際にそこで採れた野菜と果物をごちそうになり、
その後本題の「杉の丸太を組み合わせたお住まい」について
熱く語っていただいたのを覚えています。
それから数日たって
津端さんから一通のハガキが届きました。
ご紹介いたします。(一部抜粋)
「お仕事の方は順調ですか。
いいお仕事を続けておられると思います。
小林さんと出会った注文主の方々は幸せですね。
ますますご活躍ください。」
つばたしゅういち・英子
今では私の宝物のハガキです。
それでは“津端さんのお住まい”はどんな家だったのか?
次回PARTⅡでご紹介いたします。 つづく
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