2024年3月24日
埼玉県で二世帯住宅を建てるポイント!メリットとともに解説!
二世帯住宅のメリットを知らずに、同居することを諦めていませんか?
実は、高齢世帯や共働き世帯が増えたことで、親世帯と同居したいと思っている子世帯が増えています。しかし、二世帯住宅はプライバシーが確保しづらいなどの理由から、なんとなく敬遠している人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、埼玉県にお住いの方に向けて、二世帯住宅の魅力と建てるポイントを解説していきます。自分の状況にあった二世帯住宅を見つけることができるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
二世帯住宅とは?
二世帯住宅とは、親世帯と子世帯が一つの建物内に住むように設計された住宅のことです。
ひと昔前までは、プライバシーや騒音の問題などで、敬遠されることも多かった二世帯住宅ですが、近年、二世帯住宅を検討する人が増えています。
二世帯住宅が人気になっている理由は、以下のような時代背景にあるといえます。
- 長引く不況で、収入が不安定になり、子世帯にマイホームを建てる金銭的余裕が無くなっている
- 高齢化により、介護が必要な親世帯が増えている
- 共働きにより、子供を見る時間が減っている
- 震災などにより家族のつながりが見直されている
二世帯住宅に住むことで、これらの問題を解決できる可能性があるため、二世帯住宅の需要が高まっています。
二世帯住宅の種類
二世帯住宅には大きく分けて以下の3つのタイプがあります。
二世帯住宅の種類① 完全同居型
完全同居型の二世帯住宅は、玄関やリビングのほかに、浴室、トイレ、キッチンなどの水回りも完全に共同で使うタイプの住宅です。
構造は単世帯住宅とほとんど変わらず、部屋数が多少増える程度です。他の二世帯住宅と違い、設備の増設がないため、初期費用を抑えられるメリットがあります。しかし、お互いのプライバシーが守りづらいのがデメリットです。
二世帯住宅の種類② 完全分離型
完全分離型の二世帯住宅は、完全共同型の二世帯住宅と反対に、玄関や水回りを各世帯ごとに用意した住宅のことです。完全分離型の二世帯住宅には、「上下分離型」と「左右分離型」があります。
プライバシーが守りやすいメリットがある一方で、費用がかかるデメリットもあります。
二世帯住宅の種類③ 部分共有型
部分共有型の二世帯住宅は、「完全同居型の二世帯住宅」と「完全分離型の二世帯住宅」の中間的な造りをしています。
一部の設備を共有することで、費用を抑えながら、プライバシーもある程度確保することができます。
二世帯住宅のメリット
二世帯住宅には、たくさんのメリットがありますが、ここでは、その中でも代表的なものを7つ紹介します。
子供の面倒を見てもらえる
二世帯住宅を建てたいと思う子世帯は、働き盛りの世帯が多く、子供を見る時間が足りないと感じている人も多くいます。
二世帯住宅に住むことで、親世帯に子供の面倒を見てもらうことができます。また、親世帯としても、孫の成長を身近に見守れるのがメリットです。
親に何かあったとき、すぐに対応できる安心感
二世帯住宅に住む親世帯は、必然的に高齢になっています。そのため、体調不良になったり、生活に不自由を感じたり、何かのトラブルに巻き込まれたりすることもあるでしょう。
遠くに住んでいると、なかなか対応することができませんが、二世帯住宅に住んでいれば、すぐに対応できます。「何かあったらすぐに対応できる(対応してくれる)」という安心感が、生活を豊かにしてくれます。
家事を分担できる
完全同居型や部分共有型の二世帯住宅に住んでいる場合、共有部分の掃除を分担して行うことができます。子世帯が共働きの場合は、退職した親世帯が家事をやってくれることも多いでしょう。
また、料理や洗濯など、まとめてやった方が効率が良い家事もあります。家事を分担できることで、負担が減ったと感じる人は多いです。
細かいことを頼める
生活をしていると、下記のような細かい問題が発生します。
- 旅行や買い物をしている間、留守番してほしい
- 病気になったときに、ちょっとした買い物をしてほしい
- 悩みの相談にのってほしい
- 力仕事を手伝ってほしい
- 電化製品の操作方法がわからない
このような問題が起きたときに、二世帯住宅に住んでいるとすぐに相談できます。
2棟建てるより割安
完全同居型や部分共有型の二世帯住宅は、設備を共有できるので、2棟建てるより建築費用を抑えることができます。子供世帯だけでマイホームを建築するのが難しい場合でも、親世帯と共同でなら建てられらるケースも少なくないでしょう。
また、メンテナンス費用や固定資産税などのランニングコストも抑えられます。さらに、光熱費の基本料金も1軒分で済みますし、一緒に生活をすれば、電気代やガス代も節約可能です。
相続税も抑えられる
二世帯住宅は、相続時にも経済的なメリットがあります。二世帯住宅には、相続税が軽減される「小規模宅地等の特例」が適用されるからです。
小規模宅地等の特例が適用されれば、土地の評価額を最大で80%も削減できるので、大幅に相続税を減らせます。適用されるためには、条件があるので、お気軽にご相談ください。
一世帯が住まなくなったら賃貸も可能
完全分離型の二世帯住宅にした場合、もし親世帯や子世帯が住まなくなったら、賃貸で貸し出し、家賃収入を得ることができます。一世帯分を事務所や店舗にすることも可能です。
子世帯が親世帯になったときに、もう一度二世帯で住むことも可能です。
二世帯住宅のデメリット
メリットが多い二世帯住宅ですが、デメリットも多少存在します。二世帯住宅を建てるときは、意識しておきましょう。
生活音が気になる
二世帯住宅に住むうえで最も気になるのが、生活音ではないでしょうか。二世帯住宅は、マンションと比べて防音効果が劣ることが多いので、生活音が漏れてしまうことがあります。
生活音は、左右分離型の二世帯住宅にすることで、ある程度は抑えられます。また、防音性能をあげたり、間取りを工夫したりすることでも、改善するのでお気軽にご相談ください。
何かと気を遣う
完全同居型や部分共有型の二世帯住宅の場合、共有スペースを譲りあって使うことになります。そのため、お互い気を使いながら使用することになるでしょう。
家に友人を呼んでおしゃべりすることも、気を使ってできなくなってしまうかもしれません。余計な気遣いで気疲れしてしまわないために、お互いのルールを決めておいた方がよいかもしれません。
希望する家づくりができないかもしれない
二世帯住宅を設計する際に、意見に食い違いがあると、どちらかが妥協しなければいけません。世代が違うと、好みや価値観が合わないことも多くなります。
そのため、十分にプランを話し合って間取りや設計を決めていきましょう。分からないことは、工務店などに相談していきましょう。
生活費の負担割合が把握しづらい
二世帯住宅に住んでいると、共有部分の光熱費や税金などの、生活費の負担割合が把握しづらくなります。冷蔵庫や洗濯機などの家電も共同で使うとなると、食材や洗剤などの消耗品も含めて、誰が負担するのかがあいまいになりがちです。
話し合いで解決できる問題ですので、事前にしっかりと相談しておきましょう。
売却しづらい
二世帯住宅は、その家族の要望に合わせて設計されているため、他の家族の要望とは一致しない可能性が高いです。
例えば、完全分離型を求めている買主には、完全同居型の二世帯住宅を売ることができません。部分共有型でも、お風呂は共有したいけど、キッチンは別々にしたいなど、買主の要望は多岐に渡ります。そのため、買主の要望とマッチングしにくくなります。
ただし、そういった二世帯住宅を探している人もいますし、二世帯でなくでもスペースを貸したりして分離型の間取りが気に入って選ぶ人もいます。売却のところは、あまり気にせずにまずは自分たちが満足できる間取り、設計で家づくりを進めていきましょう。
二世帯住宅を建てるにはどうすればいい?
二世帯住宅を建てる場合、単世帯住宅とは気を付けなければいけない点が異なります。
どこまで共有にするか決める
二世帯住宅には、「完全同居型」「完全分離型」「部分共有型」の3種類があることを紹介しました。それそれにメリットデメリットがあるので、どのタイプにするかを決めましょう。部分共有型の二世帯住宅にする場合は、どこまで共有にするかを、細かく決める必要があります。
共有部分の違いによって、今後の生活が大きく変わります。一度建ててしまうと変更するのが難しい場合もあるので、自分たちの価値観やライフスタイルに合わせた間取りをじっくり考えましょう。
お金の負担について決める
お金の負担をあいまいにしていると、トラブルに発展しかねません。同居する前からお金について話し合っている家族ほど、満足度が高かったというデータもあります。早い段階から、どの部分を誰が支払うのかを決めておくと良いでしょう。
誰の所有物にするかを決める
二世帯住宅の登記の仕方は、大きく分けて以下の3種類です。
- 単独登記
- 共有登記
- 区分登記
単独登記は、誰かが単独で所有するケースです。共有登記は、親と子が共有名義で所有するケースです。区分登記は、二世帯住宅を2戸の住宅として登記するケースです。
どのような登記をしたら金銭面で得になるかは、状況によって異なるので、専門家の意見を聞きましょう。
二世帯住宅の費用・坪単価
二世帯住宅の坪単価は、単世帯住宅よりも割高になります。しかし、どの部分を共有するかで大きく変わるので、それぞれのタイプについて見ていきましょう。
完全同居型
完全同居型の二世帯住宅は、部屋数が増えた単世帯住宅と同じ造りなので、坪単価が上がることは、ほとんどありません。坪単価は、単世帯の注文住宅とほとんど変わらず、50万円~100万円が目安になります。
木造2階建てで、40坪(132平米)であれば、2,000万円~4,000万円程度になります。
部分共有型
部分共有型の二世帯住宅の場合は、何を共有しないかで坪単価が変わります。共有しない部分は、2個ずつ必要になるので、坪単価が上がります。特に水回りの設備は、坪単価アップの大きな原因になるでしょう。
平均すると、単世帯の注文住宅と比べて、2~3割程度、建築費用がアップします。そのため、坪単価は60万円から130万円程度です。
完全分離型
完全分離型の二世帯住宅は、ほぼ2軒分の設備が必要になります。そのため、建築費用は、3~5割程度アップします。坪単価は、65万円から150万円が目安です。
二世帯住宅の坪単価は条件で大きく変わる
二世帯住宅は、状況によって大きく間取りが異なるので、坪単価が大きく変わります。特に、水回りのキッチンや浴室は、100万円以上するものもあるので、坪単価が上がりやすいです。
さらに、依頼するハウスメーカーによっても坪単価は変わってきます。一般的に同様の二世帯住宅を建てた場合、工務店のほうが大手ハウスメーカーより安く建てられます。
埼玉県の同居に関する補助金のご紹介
埼玉県内の市町村では、二世帯住宅などで活用できる同居に関する補助金の事業を行っています。
埼玉県のページで紹介されていますのでご確認ください。
https://www.pref.saitama.lg.jp/a1107/kinkyodoukyo.html
ここでは、埼玉県内の市町村で行っているいくつかの支援事業をご紹介していきます。
埼玉県蕨市
蕨市では、「三世代ふれあい家族住宅取得補助金」といった三世代同居の支援事業を行っています。
親世帯と同居または近居のために住宅を購入すると、住宅取得費の100分の1(最大10万円)を補助してもらえる制度です。また、建て替えの場合にも最大50万円の補助金を受け取れます。
詳しくは、蕨市のページをご覧ください。
https://www.city.warabi.saitama.jp/kurashi/sumai/hojo/1001494.html
埼玉県狭山市
狭山市では、「親元同居・近居支援補助制度」といった三世代同居の支援事業を行っています。
子育て世帯が親世帯と同居するために、新規に住宅を新築または取得する場合30万円を補助してもらえる制度です。また、同居するために家屋を増改築する場合には、工事費の20%(最大20万円)を補助してもらえます。
詳しくは、狭山市のページをご覧ください。
https://www.city.sayama.saitama.jp/kurashi/sumai/joseikin/oyamotodoukyo_kinkyo.html
二世帯住宅で活かせる設計・デザインの施工事例
二世帯住宅で活かせる設計・デザイン① 快適!広々とした玄関(埼玉県本庄市の施工事例)
大人数でも同時に出入りできる大空間の土間玄関と、玄関からそのまま上がれる和室が特徴的なお宅です。
玄関を共有にした二世帯住宅では、人数のわりに玄関が狭くなりがちです。玄関を大きく作ることで、お出かけ時に玄関で混雑する心配もありません。
二世帯住宅で活かせる設計・デザイン② 親子三代で使えるキッチン
二世帯住宅でキッチンを共有にしていると、二世代で料理をすることも多くなります。通常のキッチンでは、狭くて使いづらいと不便に感じてしまうことも。
回遊性のあるアイランドキッチンにすることで、左右どちらからでも出入りが可能になり、料理の邪魔になりません。3人で料理をしても窮屈に感じることがない、広々としたキッチンです。
お孫さんに料理を教えてみてはいかがでしょうか。
二世帯住宅で活かせる設計・デザイン③ みんなで食卓を囲めるダイニング
二世帯が同時に食卓を囲める広々ダイニングキッチン。部屋を仕切る柱や壁をなくして、すっきりとした空間を演出しています。
大人数の料理を運ぶのは大変ですが、キッチンとダイニングテーブルを横並びにすることで、配膳がしやすくなっています。
二世帯住宅で活かせる設計・デザイン④ 2人同時に使える洗面所
親世帯も働いていると、朝の洗面所は取り合いになりがちです。2人並んでもゆっくりと身支度ができる洗面所は、日々のイライラを解消してくれます。
二世帯住宅で活かせる設計・デザイン⑤ 家族全員分の洗濯ができるランドリースペース
お子さんが汚してきた服を洗濯すると、一日何回も洗濯機を回さなければいけないことも。さらに親世帯の洗濯ものまで洗濯しようとすると、洗濯機1台では物足りないと感じてしまうかもしれません。
ランドリーコーナーを広々設計にし、洗濯機を2台置けるようにしたことで、一度に家族全員分の洗濯物を洗濯できます。
家事動線を考えることで、洗濯物を干す時間も短縮できます。
二世帯住宅のまとめ
今回の記事では、二世帯住宅について、メリット・デメリットや間取りのタイプ、活かせる設計・デザインなどの家づくりに関する情報のほか、埼玉県の補助金などについて解説しました。
二世帯住宅を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
また、具体的なお話を詳しく聞きたい方は、小林建設「陽の栖」までご相談下さい。
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